先日、結婚した子どもさんを持つお母さん方とお話をする機会がありました。
子どもの婚活、結婚、そして結婚相談所の有効性等々いろいろとお聞きしました。
「まずは親、特に母親が『絶対この子を結婚させなければ!』という強い決意を持たないと」
「いつか結婚してくれればいいわ~なんてのんきなことを思っていたら、いつまでたっても結婚できないと思う」
「もっと早くに結婚を意識させて若いうちに嫁がせれば良かった・・・・」etc.・・・・
なるほど。どれもこれも説得力があります。
その中で、特に印象に残ったお話がありました。
Aさんは早くにご主人を亡くされ、女手一つで息子さんを育ててきましたが、なかなか結婚が決まりません。
ある方に
「あなたが息子さんの結婚を阻止しているんじゃないの? 外に出したくないんじゃないの?」
と、言われたそうです。
Aさんは「え、そんなこと思ってないけどなぁ。そうなのかなぁ?」と思い、
息子さんに尋ねたそうです。
「あなたは結婚する意志はあるの?」と。
「僕は結婚したい。」
そうはっきり意思表示をした息子さん。
それを聞いてAさんは、息子さんにこう伝えました。
「そうなの。もし私の心配をしてくれているのなら、私のことは気にしなくていいのよ。なんとかやっていけるくらいのお金はあるし、老後の心配もしなくていいから。だから遠慮なく出ていきなさい。」
それからしばらくして、息子さんはめでたくご結婚されました。
このお話を伺って、Aさんの子どもさんに対する愛情の深さに感動しました。
「親が子どもの結婚の心配をするのは当たり前じゃないの?」
こう思われる方もいるでしょう。確かにそうですよね。
しかし残念ながら、表面上は子どもの結婚を気にしているように振舞っていても、
実は子どもの結婚の足を(無意識のうちに)引っ張っている話は、多く見聞きします。
自分の老後のために子どもの結婚の足を引っ張る親。
親に気を使って結婚できない子ども。
これはいずれも無意識化に起こっていることが多いのです。
親は子どもと共に老後が過ごせて幸せでしょう。
でも親に気を使って婚期を逃した子どもの老後はどうなるでしょうか?
これは、親を見捨てろというお話ではありませんが
親の心配よりもまず自分の幸せを考えることができたなら、
もっと幸せな結婚ができる人は多くいるような気がするのです。
子どもの幸せは親の幸せにつながると聞いたことがあります。
まずはご自身の幸せを一番に考え「家庭を持つ」という生活基盤を整え、
その上で親御さんのことも考えられたら良いですね。
もう少し掘り下げたお話は、またの機会にできればと思います。
2017年02月24日 17:00